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アニメ「すべてがFになる」の全話感想を書いていく(毎週更新)

すべてがFになる

 森博嗣著の「すべてがFになる」がアニメ化されました。ドラマ化に続いて、アニメ化。コミカライズも続いているようです。このビッグウェーブに乗り遅れてはいけないと思い、アニメ「すべてがFになる」を視聴していくことにしました。

 

せっかくなので「すべてがFになる」の感想を毎週書いていきます。ただ、毎週長文の感想を書くのは辛いので本記事を毎週更新しようと思います。

「すべてがFになる」とは

あらすじはこちら。

孤島の研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る
天才プログラマ・真賀田四季。
四季に一目会いたいと、研究所を訪れた
那古野大学准教授・犀川創平と学生・西之園萌絵は
そこである事件に遭遇する。
彼らが目にしたのは、
誰も出入りできないはずの四季の部屋から現れた、
ウエディングドレスを纏い両手両足を切断された死体だった―。
不可思議な密室殺人に犀川と萌絵が挑む。

シリーズ累計発行部数が390万部もある理系ミステリィの名作です。著者の森博嗣は、すべてがFになるシリーズ以外にも、「スカイクロラ」など様々なシリーズを書かれています。

初版が1996年4月5日とのことですので、20年前もの作品になります。もしアニメ化した際にガジェットが古く感じたら、それは20年前の作品だからですね。

 

原作はこちら。

すべてがFになる (講談社文庫)

すべてがFになる (講談社文庫)

 

 

アニメ「すべてがFになる」

そんな原作を映像化したものがアニメ「すべてがFになる THE PERFECT INSIDER」です。

www.f-noitamina.com

公式サイトはデザインがとても工夫されていておしゃれです。「すべてがFになる」の世界観を表しているサイトとしてわかりやすいのではないでしょうか。

スペシャルには監督の絵コンテが公開してあります。興味のある方はご覧ください。

 

ツイッターはこちら。

twitter.com

 

以下、「すべてがFになる」各話のあらすじと感想を書いていきます。ネタバレありです。

1話感想 白い面会

すべてがFになる1話

「私、真賀田研究所へ行ってきました」 国立那古野大学の准教授・犀川創平は、恩師の娘であり、いまは自分の教え子でもある西之園萌絵が、天才プログラマ・真賀田四季博士と面談したと聞き驚きを隠せずにいた。その反応を見た萌絵は、犀川にある提案をする。

 内容としては、主人公である萌絵と犀川のキャラ紹介です。二人の会話を通じて、性格やお互いの関係性を視聴者に知ってもらおうという感じでした。
内容としてはいまいち。まだミステリィ要素ゼロですし事件も起きていませんから、これから期待していきたいと思います。

原作ファンの目から見ると、原作通りの描写だったようです。コーヒーポットが割れているところとか。細かい描写も忠実に再現しているところから、原作をきちんとリスペクトして製作しているようですから、ひどいことにはならなさそうですね。

 

2話感想 蒼色の邂逅

ゼミ合宿で、真賀田研究所がある妃真加島にやって来た犀川と萌絵たち。ゼミ生たちがキャンプの夜を楽しんでいる中、萌絵は犀川と研究所を訪れていた。研究所の副所長・山根は、四季と連絡が取れなくなっていることを二人に告げ、彼女の安否を確かめるため、十五年間四季の許可なく開けることのなかった四季の居室の扉を開けることを決意する。

 正直、事件が起こるまでは面白さを感じませんでした。注目点は萌絵の浮世離れしたお嬢様要素を出したことと、犀川が真賀田博士を崇拝していることでしょうか。
と途中までは面白さを感じませんでしたが、2話の最後で物語が動き始めました。真賀田博士の部屋から真賀田博士の遺体が出てきたのです。これからどうなるのでしょうか、非常に楽しみです。

とりあえず、3話に期待という感想だけで締めます。この回単体だけで感想を書くと、とても残念なことになるので。

 

3話感想 赤い魔法

四季の部屋から出てきた死体に動揺を隠せない一同。何があったのか探ろうとするが、現場となった部屋は、完全な密室だったことから、謎は深まっていく。そ んな中、研究所の所長で四季の叔父でもある新藤清二が四季の妹・未来を連れて研究所に戻ってきたことで、所内は新たな局面を迎える。

始まって早々、真賀田博士は死んでいて、しかも殺されていたことが発覚します。現場は完全に密室です。警備員は部屋の中には誰もいないと証言しています。いったい誰が殺したんでしょうか。それとも自殺なのでしょうか。
ミステリーとして話が動き始めました。やっと面白くなってきました。

2話の終わりだけ見ていたらミステリーどころかホラーかと思っていたのですが、3話ではミステリー要素が大幅に増えました。犀川の推理シーンもありました。4話以降が楽しみです。

 

4話感想 虹色の過去

すべてがFになる4話

ひとつ目の殺人に続いて、四季の叔父でもある新藤所長が殺害され、研究所内は混乱していた。ふたつの事件の犯人を特定しようと、犀川と萌絵たちは四季の部屋の捜索を始める。そこで発見したのは、奇妙な生活空間とミチルというロボット、そして“すべてがFになる”というメッセージだった。

二つ目の殺人が起きてしまい、混乱する所内。犯人の手掛かりを見つけるために真賀田博士の部屋を捜索し始めました。そこで発見したのは、ミチルという円柱型のロボットとすべてがFになるというメッセージでした。いよいよタイトルが作中にも表れましたね。
そして、readmeには真賀田博士と別人格のやりとりが書いてありました。この意図はなんなのでしょうか。うーん、謎は深まるばかり。

推理できる様々な要素を散りばめていることから、本格的なミステリーをアニメでやるようですね。その推理と並行して、真賀田博士の過去も振り返っていくようです。

今後、「すべてがFになる」はどうなるのでしょうか。三つ目の殺人が起きてしまうのか、それとも後2話くらいで解決してしまうのでしょうか。今後の展開が非常に楽しみです。

 

5話感想 銀色の希望

新藤所長の事件を調査する過程で、新藤の妻・裕見子との会話から、十五年前の四季による両親殺害の詳細と、四季に複数の人格が存在していたことを知った犀川と萌絵。二人は解決の糸口を見つけるべく四季の思考をトレースしようとする。その過程で、萌絵は自身の両親の事故という過去と直面することとなる。

事件解決の糸口を見つけるために、四季の行動から思考を探る掛け合いがメインの話でした。結局、話はあまり進みません。犀川と萌絵の思考の違いを示すため、Bパートの大半を使った掛け合いです。

自分の価値観から四季の思考を理解しようとする萌絵と四季の行動から思考を理解しようとする犀川は対照的です。そのせいで最後は意見が衝突してしまいました。ただ、正解に近いのは犀川の考え方でしょう。「私は親を殺しません」という萌絵は、明らかに自分と四季の思考を重ねようとしています。これでは議論は平行線です。交わる日は来るのでしょうか。

 

6話感想 真紅の決意

ふたつの事件の解決を見送り、キャンプに戻った犀川と萌絵だったが、頭の隅では推理をやめることはなかった。二人は研究所に戻り、事件の真相を明らかにすることを決意する。さっそく四季の部屋の再捜査をすると、そこには奇妙な符号が存在することを発見する。

前半はゼミのメンバーに事件を話すことで、事件の整理をしていました。ちょうど半分ですし、私の頭の中がぐちゃぐちゃになっていましたから、ちょうどいい機会でした。

やはり一番の謎は密室で殺された真賀田博士は、どのように殺されたのかというところでしょう。そして、四肢が落とされていた理由は何故か。
今回で謎が整理されたように見えますが、謎は深まるばかりです。

さて、この二人は事件解決のために、研究所に残る選択をしたようです。そして研究所で更なる調査を行い、真賀田博士が部屋から出てきた時、エレベーターを屋上に呼んだ人間と、真賀田博士の部屋にある本は全て15巻までしかないことが判明しました。
「全てがfifteenになる」ということでしょうか。それともfour,fiveなどFの頭文字を持つ数字や単語がダブルミーニングどころでない意味を持っているのでしょうか。four seasonにも掛かっているのかもしれません。

「すべてが真賀田四季になる」
真賀田博士の部屋にいた自走式ロボットは真賀田四季の思考をトレースしているようでした。もしかすると、インターネットといった世界に真賀田四季という人工知能をばら撒こうとしているのかもしれません。ターミネーターのスカイネットみたいですね。
予想はどうであれ、非常に面白くなってきました。

 

7話感想 灰色の境界

すべてがFになる7話

新藤がヘリで研究所に連れて来た、四季の妹・未来へ質問していた犀川は、幼少期から変わらない特異な四季の思考の一端に触れる。一方、萌絵は研究所スタッフ・島田の手引きで脳内イメージに入れるヴァーチャル装置を体験。その最中、“謎の声”からの質問で自ら封印していた自身の過去と向き合っていく。

途中、話が全て英語になりました。私の英語力の低さでは何を言っているのかさっぱりです。字幕があったので視聴に問題はありませんでしたが、いよいよアニメも英語が分からなければ楽しむことができない時代になるのでしょうか。世知辛い世の中ですね。

物語の後半、思考が目の前に見える機械にミチルという真賀田四季の別人格が現れました。
前回の予想通り、様々な機械の中に真賀田四季を埋め込んでいるのでしょうか。殺される恐れを予期して、肉体は死んでも思考は行き続けようという発想から、全てに四季を内蔵しているのかもしれません。テレビの部品を購入したのも、真賀田四季内蔵テレビを作るために必要だったとか。

という適当予想です。こういうミステリーは予想が一番面白いので、1話につき1個は謎が解き明かされたらと思います。謎だけあっても物足りないので。

 

8話感想 紫色の夜明け

ヴァーチャル空間での体験を通し、自分の両親が亡くなったとき犀川がそばにいてくれたことを思い出し、心から感謝する萌絵。山根たちは、四季の部屋から死体が出てきて以来、エラーを起こしていた研究所のメインシステムのリセットを行う。停電する研究所、その闇の中で思考する犀川は遂に事件解決の糸口をつかむ。

いよいよ犀川先生は事件の真相に少しだけ触れることができたようです。その演出として推理の鍵となる場面のフラッシュバックが映しだされましたが、私にはさっぱり分かりませんでした。

ヒントとして「すべてがFになる」の真相に至る途中の思考を示してくれましたが、それでも私にはさっぱりです。これ、原作を読んでいる人は途中で真相にたどり着くことができるのでしょうか。

私は既に真相にたどり着くための思考を投げ出したので、無駄なあがきをせずに次回を見ることにします。

 

9話感想 黄色の死角

研究所のメインシステムが復旧し、島に警察官たちもやってきたが、捜査は依然として難航していた。そんな中、犀川は情報解析と推理、萌絵は得意の計算能力を生かし協力して真相に近づいていく。ついに犀川は、四季の部屋が完全な密室だったという前提を覆す証明を導き出し、犯人との対面に臨むーー。

真賀田博士の部屋を密室だと証明するには、部屋の前に置かれていた監視カメラの信用性を覆さなければなりません。どのようにして覆すのでしょうか。

 

萌絵の推理は、真賀田博士が身籠っていた子供が殺したというものでした。鍵を開けるロボットは、勝手に締めてしまう子供の対策として存在していたようです。
しかし、この推理は完全ではありません。入るだけでなく出るときも見つからないようにするにはどうすればいいのか。萌絵の推理にはそれが足りていませんでした。

 

その推理を埋める発見をついに2人はしました。時刻を操作していたのです。それによって、事件時の1分だけ監視カメラの映像が抜けるようにしていました。これで監視カメラの密室が完全なものではなくなり、あとは誰が犯人かという所まで来ました。

次週はいよいよ犯人と直接対決です。レッドマジックのコードを読んだだけで犯人まで結びつけるとは思っていませんでした。一体犯人はだれなのでしょうか。『すべてがFになる』もいよいよ佳境に入りました。

 

10話感想 紫苑色の真実

すべてがFになる10話

明かされる事件の真相ーー、四季を殺害したのは部屋にいたもう一人の“四季”だった。ヴァーチャル空間での犯人との対面に臨む犀川と萌絵。二人は事件のトリックを解き明かしながら、その過程で真賀田四季という人間がいかに生きたのかを知る。

すべてがFになる。それは16進法でFになったときを表していたようです。10進法で言ったら15ですね。詳しくはアニメを見てもらいたいのですが、15歳とレッドマジックの処理限界である16の4乗(FFFF)になったとき、事件が起こるようになっていました。

 

そして一番気になる事件の犯人は、真賀田四季でした。殺されていたのは真賀田四季ではなく真賀田四季の娘だったのです。それがすぐにばれないように手足を切断していたのでした。それにしても顔が瓜二つですね。四季の幼いころの顔が娘と同じなのは、ミスリードのためでしょうか。それとも設定資料では微妙な違いがあるのでしょうか。もし無いなら、ちょっとずるいです。

 

結局、犯人の真賀田四季は逃げてしまいました。妹とされていた真賀田未来という人物は存在せず、真賀田未来として現場にいた人物が真賀田四季でした。それに気づかれる前に逃げてしまったというわけです。四季のほうが一枚上手だったと言って今回は終わってしまいました。
だいたい謎は明らかになったので、この先は何をやるのでしょうか。

 

11話最終回 無色の週末

すべてがFになる最終回

真賀田研究所での事件から時は経ち、犀川たちは日常生活に戻りつつあった。そんなある日、大学の図書館にいた犀川を四季が突然訪ねてくる。四季との邂逅後、煙に巻かれたような感覚になった犀川だったが、萌絵との久しぶりの二人きりの会話でいつもの調子を取り戻していく。一方四季はーー。

いよいよ最終回です。孤島での事件から数日経ち、日常生活に戻った犀川と萌絵。
そんな中、犀川のもとに四季が訪れます。警察に追われている状況下で四季が犀川のもとに来た理由は、犀川の発言が興味深いからでした。

それだけではなく四季の死生観を語りに来たのではないでしょうか。自分のことを理解できる人間に、自分の考えを知ってほしいとか考えてそうです。

 

その後、捕まったかと思われた四季は逃走していました。四季を囲んでいたのは警察ではなく、別組織の人間だったようですね。
四季に興味のあるどこかの研究所の人間だったのか、それとも警備スタッフを雇っただけだったのか。どちらにしても、四季は死刑を選ぶよりは自由になりたかったのでしょう。結局、四季は他の人間より一枚上手だったのです。

 

最後は四季と娘の会話でした。ただ脳内会話をしていたような終わり方だったので、本当に娘と会話した内容だったのか、生きていたら伝えていたら内容だったのか私には分かりませんでした。
まあ、どちらでもいいです。このアニメはミステリーものではなく、キャラクターの会話や雰囲気、そして余韻を楽しむものだと思っているので。そういう点は、最近の閉じているアニメにはないものだったので、面白いアニメでした。

 

以上、アニメ「すべてがFになる」の全話感想でした。

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